このページの要点:
- 子どもの癇癪に対する親のイライラは、ごく自然な反応。
- 感情の悪循環を断ち切るには「体の感覚に戻る」「実況モードで観察」などの工夫が有効。
- 怒りを感じたときこそ、自分にやさしくすることが癇癪対処の第一歩になる。
子どもの癇癪にイライラ…どうしてこんなに怒ってしまうの?
読者:子どもが癇癪(かんしゃく)を起こすと、最初は冷静に対応しようと思っていても、だんだん自分もイライラして怒ってしまいます…。あとで自己嫌悪になるのですが、どうすればいいのでしょう?
ハタケ:すごく自然な反応ですよ。実際に2021年の研究(Ribaudoら)でも、親自身が過去にストレスフルな経験をしていたり、慢性的な疲労状態にあると、子どもの情動的な行動に強く反応しやすいことが示されています。
クロ先生:つまり、「癇癪を起こす子ども vs 我慢できない親」ではなく、「感情と感情がぶつかっている状態」なんです。2022年の研究(Cliffordら)でも、感情調整スキルは親子ともにトレーニングで高められるとわかってきました。
感情の悪循環を断ち切る3つの工夫
- 1. まず「自分の体」に注目:怒りが湧いてきたら、まずは足の裏・手のひらを感じてみて。五感を使って“今ここ”に戻る。
- 2. 「実況アナウンサー」のように観察する:「今、〇〇ちゃんは泣いて怒ってる」「私はちょっと呼吸が浅い」と客観的に実況してみると、感情に巻き込まれにくくなります。
- 3. 怒りそうな時の“決まり文句”を用意:「ママちょっと深呼吸してから話すね」と一言添えるだけで、子どもとの空気が変わります。
クロ先生:感情って、感染するんです。だからこそ、親が「自分の気持ちを整える」ことは、子どもの癇癪への最大のサポートにもなります。
ハタケ:「また怒ってしまった…」ではなく、「ちょっと頑張りすぎてたな」と気づくことが第一歩です。怒りを感じた時こそ、自分にやさしくしてあげてください。
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