本記事では、メンタルトレーニングの一環としての「会場慣れ」について、VR研究や不安軽減の最新エビデンスを紹介します。実際にプロ選手が行っている「イメージトレーニング」「現地の下見」「事前の軽い運動」など、実生活に応用できるテクニックを、精神科医と公認心理師の対話形式でわかりやすく解説しています。
試合前に会場を見に行くのって意味あるの?



最新研究から見るメンタルトレーニング
最近の研究では、バーチャルリアリティを活用したトレーニングが注目されています(Trpkoviciら, 2025, Front Sports Act Living)。選手が試合前にVRで試合環境を再現することで、実際のプレッシャーに慣れ、心拍数や不安感の低下が見られました。
また、軽いプレーを通して不安軽減に効果があることも示されており(de Freitasら, 2024)、緊張のある場面でも、体を動かして慣れていくことの重要性がわかっています。
実生活に取り入れやすい3つのポイント
- 試合前に会場を下見する:観客席の位置や音の響き、照明などに慣れておくと本番に集中しやすくなります。
- イメージトレーニング:本番の流れを具体的に思い描くことで、心が段取りに慣れて落ち着きやすくなります。
- 軽いウォームアップや練習:試合前に少し体を動かすことで、不安を軽減しやすくなります。

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投稿者プロフィール

- 精神科医/マインドルート代表医師
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2020年 東海大学医学部卒業。総合病院、離島医療、児童精神科などでの診療を経て、現在は急性期医療から在宅医療まで幅広い臨床現場に携わりながら、子どもから大人までのメンタルケアにも従事。
試験前やスポーツ前の緊張、不安定な集中力、やる気の波などに対し、スポーツメンタルトレーニングの視点を取り入れた自律訓練法や認知的アプローチを活用。オンラインで気軽に受けられるメンタル支援サービス「マインドルート」を運営。
「禁煙したいけどやめられない」「本番に強くなりたい」「緊張を力に変えたい」といった悩みに寄り添い、心と行動を整えるサポートを行っている。
また、「子育てがきつい・しんどい」と感じる方の悩みにも、自身の育児経験をもとに等身大の視点で発信。PubMedなどの論文を通じた確かなエビデンスに基づき、信頼できる情報をわかりやすくコラム形式で届けている。
所属学会:日本精神神経学会、日本神経精神薬理学会、かながわ地域精神科医会
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