このページの要点:
- 子どもへのメンタルトレーニングは10歳前後から効果が期待される。
- 深呼吸・ポジティブ思考・自己肯定感を育む習慣がカギとなる。
- 発達段階や個性に応じたアプローチが大切で、障がいのある子どもにも応用可能。
メンタルトレーニングは何歳から始めると効果的?
読者:子どもにもメンタルトレーニングって必要なんでしょうか?何歳くらいから始めるといいのか、教えてください!
ハタケ:とても良い質問ですね。実は近年、小学生や中学生といった子どもたちを対象にしたメンタル支援プログラムが増えてきているんですよ。
クロ先生:2025年のPLoS Oneのシステマティックレビュー(Sullivanら)では、10歳前後から始める「スポーツを通じたメンタルヘルス教育プログラム」が、自己肯定感やストレス耐性の向上に効果があると報告されています。
ハタケ:特に思春期前後(小学校高学年〜中学生)では、感情調整や仲間関係で悩むことが増えてきます。そのタイミングで呼吸法やポジティブ思考の練習を取り入れると、後の人生にも良い影響を与える可能性があります。
クロ先生:ちなみに知的障がいを持つ子どもたちへの支援でも、スポーツと認知的トレーニングを組み合わせたプログラムが成果を上げています(Wangら, 2025)。年齢だけでなく、その子に合った方法でアプローチすることが大切ですね。
子どもにもできる!メンタルトレーニング3つのアイデア
- 1. 深呼吸を習慣に:緊張時に3秒吸って5秒吐くなど、簡単な呼吸法を身につける
- 2. できたこと日記:小さな達成を毎日1つ記録することで自己肯定感UP
- 3. ポジティブな言葉がけ:「できるかも」「チャレンジしてみよう」など、自分を励ます言葉を使う
メンタルトレーニングは、年齢に関係なく「今この瞬間」から始められます。特に成長期の子どもたちには、楽しみながら取り入れることが鍵ですよ。
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投稿者プロフィール

- 精神科医/マインドルート代表医師
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2020年 東海大学医学部卒業。総合病院、離島医療、児童精神科などでの診療を経て、現在は急性期医療から在宅医療まで幅広い臨床現場に携わりながら、子どもから大人までのメンタルケアにも従事。
試験前やスポーツ前の緊張、不安定な集中力、やる気の波などに対し、スポーツメンタルトレーニングの視点を取り入れた自律訓練法や認知的アプローチを活用。オンラインで気軽に受けられるメンタル支援サービス「マインドルート」を運営。
「禁煙したいけどやめられない」「本番に強くなりたい」「緊張を力に変えたい」といった悩みに寄り添い、心と行動を整えるサポートを行っている。
また、「子育てがきつい・しんどい」と感じる方の悩みにも、自身の育児経験をもとに等身大の視点で発信。PubMedなどの論文を通じた確かなエビデンスに基づき、信頼できる情報をわかりやすくコラム形式で届けている。
所属学会:日本精神神経学会、日本神経精神薬理学会、かながわ地域精神科医会
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