📝 要点まとめ|子どもの「恥ずかしい」に寄り添い、チャレンジを後押しする方法
- 「恥ずかしい」と動けないのは、子どもが他者の目を強く意識しているサイン
- 親の共感的な声かけが、子どもの不安を和らげ、行動につながる
- 失敗を許容する文化や、小さな成功体験の積み重ねがチャレンジ意欲を育てる
「恥ずかしい…」動けない子どもに、親ができることは?
読者:うちの子、人前に出ると「恥ずかしいから無理…」と言って動けなくなります。失敗を恐れているようで、どんな声をかけてあげたらいいのか悩んでいます。
ハタケ:それはよくあるご相談ですね。特に成長過程の子どもにとって、「人からどう見られるか」はとても敏感なポイントなんです。
クロ先生:実際、2024年の研究(Davidら)では、学習障害を持つ子どもに対しても「考え方の転換(認知的調整)」ができることで、自信と意欲が高まることが示されました。つまり、「どう捉えるか」がカギなんです。
ハタケ:さらに、感情を抑えるのではなく「一緒に認める」アプローチが有効です。「恥ずかしいよね、でも大丈夫」といった共感的な声かけは、不安を和らげて行動を後押ししてくれます。
実生活で使える3つの工夫
- 1. 恥ずかしさを「自然な感情」と伝える:「みんな最初はドキドキするんだよ」と普通のこととして扱う。
- 2. 小さな成功体験を一緒に積む:「昨日より1歩前に出られたね!」と成果を具体的に言葉にする。
- 3. 「失敗OK」の文化をつくる:親が失敗談を話す、間違えても笑える環境にして「やってみよう」のハードルを下げる。
クロ先生:自信って「できた」経験の積み重ねで育ちます。そして「失敗しても大丈夫」という空気があると、子どもは思い切ってチャレンジできるようになるんです。
ハタケ:「恥ずかしい」「こわい」は、がんばろうとしている証拠。そんな気持ちに寄り添ってあげることが、親としてできる一番のサポートですね。
マインドルートでは読者の方からのご質問に対し、コラムを用いて専門的な見解を積極的にご回答します。
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投稿者プロフィール

- 精神科医/マインドルート代表医師
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2020年 東海大学医学部卒業。総合病院、離島医療、児童精神科などでの診療を経て、現在は急性期医療から在宅医療まで幅広い臨床現場に携わりながら、子どもから大人までのメンタルケアにも従事。
試験前やスポーツ前の緊張、不安定な集中力、やる気の波などに対し、スポーツメンタルトレーニングの視点を取り入れた自律訓練法や認知的アプローチを活用。オンラインで気軽に受けられるメンタル支援サービス「マインドルート」を運営。
「禁煙したいけどやめられない」「本番に強くなりたい」「緊張を力に変えたい」といった悩みに寄り添い、心と行動を整えるサポートを行っている。
また、「子育てがきつい・しんどい」と感じる方の悩みにも、自身の育児経験をもとに等身大の視点で発信。PubMedなどの論文を通じた確かなエビデンスに基づき、信頼できる情報をわかりやすくコラム形式で届けている。
所属学会:日本精神神経学会、日本神経精神薬理学会、かながわ地域精神科医会
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