このページの要点:
- 子どもの「あのね?」は「今、気持ちを聞いてほしい」という大切なサイン。
- 短時間でも“聞く姿勢”を示すことで、子どもの自己肯定感が育まれる。
- 「あとで聞く」と約束し、必ず守ることで信頼関係が深まる。
子どもの「あのね?」に、ちゃんと答えてあげられる習慣って?
最近、5歳の娘がよく「あのね?」って話しかけてくれるんですが、忙しい時にうまく聞いてあげられないことがあって…。
話をきちんと聞いてあげたい気持ちはあるのに、つい「ちょっと待ってね」で終わってしまいます。
わかります。「あのね?」って言葉、子どもにとっては「今、私の気持ちを聞いてほしい」という小さなサインなんですよね。でも大人はその瞬間、他のタスクに意識が向いていて、どうしてもすぐ応えられないこともある…。
そうですね。最近の研究でも、子どもの自己肯定感や情緒の安定には「日常会話の積み重ね」がとても大事だと言われています。
例えば2021年の研究では、親子の対話頻度が多い家庭では、子どものストレス耐性や言語能力が高い傾向が示されていました(PMID: 34188863)。
どうしたら、ちゃんと聞ける? 実生活でできる3つの工夫
- 1. 「30秒だけ全力で聞く」ルール:忙しくても30秒だけは目を見て「聞く時間」をつくると、子どもは満足感を得られます。
- 2. 後で聞くときは「必ず約束する」:「あとでね」だけで終わらず、「今終わったら絶対聞くね」と約束&実行することで信頼関係が育ちます。
- 3. 自分からも「あのね?」を使ってみる:子どもに「ママも話していい?」と話しかけてみることで、会話が双方向になりやすくなります。
クロ先生のひとことアドバイス
忙しい毎日だからこそ、「今は話せないけど、ちゃんと聞きたいよ」と伝える気持ちが大切です。言葉にして伝えることで、子どもは「待ってていいんだ」と安心しますよ。
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投稿者プロフィール

- 精神科医/マインドルート代表医師
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2020年 東海大学医学部卒業。総合病院、離島医療、児童精神科などでの診療を経て、現在は急性期医療から在宅医療まで幅広い臨床現場に携わりながら、子どもから大人までのメンタルケアにも従事。
試験前やスポーツ前の緊張、不安定な集中力、やる気の波などに対し、スポーツメンタルトレーニングの視点を取り入れた自律訓練法や認知的アプローチを活用。オンラインで気軽に受けられるメンタル支援サービス「マインドルート」を運営。
「禁煙したいけどやめられない」「本番に強くなりたい」「緊張を力に変えたい」といった悩みに寄り添い、心と行動を整えるサポートを行っている。
また、「子育てがきつい・しんどい」と感じる方の悩みにも、自身の育児経験をもとに等身大の視点で発信。PubMedなどの論文を通じた確かなエビデンスに基づき、信頼できる情報をわかりやすくコラム形式で届けている。
所属学会:日本精神神経学会、日本神経精神薬理学会、かながわ地域精神科医会
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