本ページは、精神科医・畠山博行(マインドルート代表医師)の監修のもとで執筆されています。

本番前の不安を乗り越える習慣|スポーツメンタル術(精神科医監修)

💬「本番前になると不安でいっぱいになります…」

「練習ではうまくできたのに、試合やプレゼンの前になると急に自信がなくなる」
「『失敗したらどうしよう』って気持ちばかり浮かんで、心の準備ができません」

——そんな相談が、マインドルートに届きました。
実は、こうした“本番前のネガティブ”は、多くの方が経験する自然な反応です。

🎙️ ハタケの体験

ハタケ ハタケ: 僕も実は、本番前に不安で胸がギュッと苦しくなるタイプなんです。
特に結果を出したい大事な場面ほど、「自分、準備足りなかったかも…」「周りの人はもっと上手いのでは」とネガティブな妄想が広がるんですよね。笑

そんな時、松岡修造さんの動画が僕の“戻るスイッチ”になりました。
熱くて、真っ直ぐで、ちょっと笑えるけど、本気で頑張りたい気持ちを思い出させてくれる感じがいいんですよねー笑
▶ この動画です。

🎥 ハタケが観ていた「本気スイッチ動画」

緊張や不安で萎縮しそうな時こそ、誰かの“本気”に触れてみる。
それだけで、心が少し前に進むかもしれません。

🧠 クロ先生の解説:それ、実は科学的です

クロ先生 クロ先生: 「本番前に誰かの姿を観ることで、自分の気持ちが整う」──実はこれ、心理学で“代理学習(vicarious learning)”と呼ばれる現象なんです。

モデルとなる人物の行動や言葉を見ることで、私たちの中の「こうなりたい」というイメージが強化され、行動や感情に影響を与えると言われています。

2023年の研究(Bricelandら)では、薬学生が「理想の薬剤師」の動画を繰り返し観ることで、実際に自信と職業的モチベーションが高まったという結果も出ています。

💡 不安になったときの“切り替え”3ステップ

  • 🎯 1. 「理想の動画」を1本決める:
    あなたが「この人みたいにやりたい」と思える動画を見つけておきましょう。
  • 🕰 2. 観るタイミングを固定する:
    試合前・発表前など、毎回同じ場面で観ることで“気持ちの切り替えスイッチ”になります。
  • 📝 3. 自分に声をかける:
    「緊張してる=準備してきた証拠」「やれることはやった、自分を信じよう」と、ポジティブな内言を持ちましょう。

🪄 まとめ

不安になるのは「やりたい」「成功したい」と思っている証拠です。
その気持ちごと受け止めながら、自分を前に向かせてくれる“戻りスイッチ”を見つけておくこと。

僕にとっては、それが松岡修造さんの動画でした。
あなたにとっての「気持ちを戻せる習慣」、探してみませんか?

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投稿者プロフィール

畠山 博行
畠山 博行精神科医/マインドルート代表医師
2020年 東海大学医学部卒業。総合病院、離島医療、児童精神科などでの診療を経て、現在は急性期医療から在宅医療まで幅広い臨床現場に携わりながら、子どもから大人までのメンタルケアにも従事。

試験前やスポーツ前の緊張、不安定な集中力、やる気の波などに対し、スポーツメンタルトレーニングの視点を取り入れた自律訓練法や認知的アプローチを活用。オンラインで気軽に受けられるメンタル支援サービス「マインドルート」を運営。

「禁煙したいけどやめられない」「本番に強くなりたい」「緊張を力に変えたい」といった悩みに寄り添い、心と行動を整えるサポートを行っている。

また、「子育てがきつい・しんどい」と感じる方の悩みにも、自身の育児経験をもとに等身大の視点で発信。PubMedなどの論文を通じた確かなエビデンスに基づき、信頼できる情報をわかりやすくコラム形式で届けている。

所属学会:日本精神神経学会、日本神経精神薬理学会、かながわ地域精神科医会

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