「パパの関わり」で子どもの感情は育つ?父性の役割とは
読者:子育てにもっとパパが関わってくれたら…と思うことがあります。でも、どんなふうに関わるのがいいのか、具体的にわかりません。
ハタケ:実は、父親の関わりって「量」より「質」がカギなんです。2024年の研究(Osborneら)では、父性の関与が子どもの情緒的な安定やメンタルヘルスに良い影響を与えることが示されています。
クロ先生:また、感情に寄り添うスキルを育てる「エモーション・フォーカス型の親トレーニング」は、父親のメンタルヘルスにもプラスに働くことが報告されています(Ansarら, 2024)。親子どちらにも良い循環が生まれるんですね。
パパにできる3つの“感情の関わり”
- 1. 怒った・泣いたに「そうか」と返す:正解を探さず、「その気持ちを認める」だけでも大きな支えになります。
- 2. 遊びながら「ふざけすぎた?」と感情を言語化:楽しい時間の中でも“ちょっとした心の動き”をキャッチしてあげるのがポイント。
- 3. 自分の気持ちも子どもに見せる:「パパもびっくりしたな」:感情を共有する姿勢が、子どもの感情調整力を育てます。
ハタケ:「うまくやる」より「一緒にいる・感情を感じる」ことが、父親としての一番の力になりますよ。
クロ先生:ママも「全部一人で抱えなくていい」と思える関係性こそ、家族にとっての最強チームなんです。
投稿者プロフィール

- 精神科医/マインドルート代表医師
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2020年 東海大学医学部卒業。総合病院、離島医療、児童精神科などでの診療を経て、現在は急性期医療から在宅医療まで幅広い臨床現場に携わりながら、子どもから大人までのメンタルケアにも従事。
試験前やスポーツ前の緊張、不安定な集中力、やる気の波などに対し、スポーツメンタルトレーニングの視点を取り入れた自律訓練法や認知的アプローチを活用。オンラインで気軽に受けられるメンタル支援サービス「マインドルート」を運営。
「禁煙したいけどやめられない」「本番に強くなりたい」「緊張を力に変えたい」といった悩みに寄り添い、心と行動を整えるサポートを行っている。
また、「子育てがきつい・しんどい」と感じる方の悩みにも、自身の育児経験をもとに等身大の視点で発信。PubMedなどの論文を通じた確かなエビデンスに基づき、信頼できる情報をわかりやすくコラム形式で届けている。
所属学会:日本精神神経学会、日本神経精神薬理学会、かながわ地域精神科医会
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