本ページは、精神科医・畠山博行(マインドルート代表医師)の監修のもとで執筆されています。

スポーツの緊張に効く呼吸法とは?試合前に心を整える実践法

スポーツの緊張に呼吸法は効くの?

読者アイコン 読者:
大事な試合の前になると、緊張で心臓がバクバクしてしまって力が出しきれません…。深呼吸とかって本当に効果あるんでしょうか?

ハタケ ハタケ:
ありますよ。実は呼吸法は、心拍数や自律神経のバランスを整える手段として、スポーツ心理学でも注目されています。

クロ先生 クロ先生:
例えば2024年の論文では、アーチェリー選手において、呼吸法と心拍変動(HRV)の関係を調べた研究がありました1。バーチャルな試合環境でも、深くゆっくりした呼吸が心理的安定と集中力をサポートしたと報告されています。

どんな呼吸法が効果的?

ハタケ ハタケ:
「4-7-8呼吸法」などが有名ですね。4秒吸って、7秒止めて、8秒吐く。これを繰り返すことで、副交感神経(リラックスを促す神経)が優位になります。

クロ先生 クロ先生:
また、ヨガ由来の呼吸エクササイズも、不安軽減や睡眠の質向上に効果があると報告されています2。スポーツ選手にも応用できますよ。

実生活で使える3つのTips

  • 1. 試合前ルーチンに呼吸法を取り入れる:5分間の深呼吸タイムを設けて、緊張をやわらげましょう。
  • 2. 吐く時間を長く:「吸う:吐く=1:2」の割合を意識すると、副交感神経がより働きます。
  • 3. 練習の一環にする:呼吸法も筋トレと同じ。普段からやっておくと本番で自然に使えます。

まとめ

呼吸法は、科学的にも効果が認められている「心のストレッチ」。緊張しがちな場面でも、落ち着いたパフォーマンスを発揮するための心強い味方です。


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投稿者プロフィール

畠山 博行
畠山 博行精神科医/マインドルート代表医師
2020年 東海大学医学部卒業。総合病院、離島医療、児童精神科などでの診療を経て、現在は急性期医療から在宅医療まで幅広い臨床現場に携わりながら、子どもから大人までのメンタルケアにも従事。

試験前やスポーツ前の緊張、不安定な集中力、やる気の波などに対し、スポーツメンタルトレーニングの視点を取り入れた自律訓練法や認知的アプローチを活用。オンラインで気軽に受けられるメンタル支援サービス「マインドルート」を運営。

「禁煙したいけどやめられない」「本番に強くなりたい」「緊張を力に変えたい」といった悩みに寄り添い、心と行動を整えるサポートを行っている。

また、「子育てがきつい・しんどい」と感じる方の悩みにも、自身の育児経験をもとに等身大の視点で発信。PubMedなどの論文を通じた確かなエビデンスに基づき、信頼できる情報をわかりやすくコラム形式で届けている。

所属学会:日本精神神経学会、日本神経精神薬理学会、かながわ地域精神科医会

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