本ページは、精神科医・畠山博行(マインドルート代表医師)の監修のもとで執筆されています。

試合で実力を発揮できる人・できない人の違いとは?緊張を味方にする最新メンタル術

試合で実力を発揮できる人・できない人の差とは?

読者アイコン 読者:
スポーツの試合になると、練習ではできていたことが急にできなくなってしまいます。頭が真っ白になってしまうような感覚で、あとから「なんであのプレーができなかったんだろう」と落ち込むことも…。逆に、プレッシャーの中でこそ力を発揮できる選手もいますよね。あの違いはどこにあるのでしょうか?

ハタケアイコン ハタケ:
最近たくさんの質問を読者の皆さんからいただきとても嬉しいです!今回のテーマも非常に大事ですね。本番になると力を出し切れないという悩みは、アスリートに限らず、プレゼンや試験など、あらゆる「パフォーマンス場面」に共通する課題です。

クロ先生アイコン クロ先生:
今までのコラムでも解説している様に、パフォーマンス不安に悩む方はたくさんいらっしゃいますね。実際に2025年の研究(Assadourianら)では、大学レベルのサッカー選手の注意力とメンタルヘルスの関連が示されています。心理的に安定している人ほど、集中力を維持でき、試合でも力を発揮しやすい傾向にあります。

ハタケアイコン ハタケ:
他にも、Joshiら(2025)の研究では、試合前に軽度の脳刺激を加えることで、不安が軽減し、認知パフォーマンスが向上したという結果もあります。これは、不安によって「考えすぎる」脳の回路が活性化してしまい、本来の身体的な動きが妨げられてしまうメカニズムを示唆しています。

クロ先生アイコン クロ先生:
つまり、実力を発揮できるかどうかは、単なる「才能の差」ではなく、「試合中にどんな心理状態を保てるか」に大きく左右されるということです。練習と本番を“同じ心の状態”で結ぶ工夫ができている人ほど、結果に結びつきやすいんですね。

ハタケアイコン ハタケ:
私も学生時代にこれを知りたかったです!あの頃は「緊張=悪いもの」と思い込んでいたんですが、今は“正しく使えば味方になる”とわかっている。だからこそ、知識と実践は大切です。

実生活で使える3つのメンタルTips

  • 1. ルーティンを作る:試合前の決まった動作(靴紐を結ぶ順番やストレッチの流れなど)は、不安定な心に「慣れ」を生み出します。
  • 2. 書くことで脳を整理:試合前に紙に「今の不安・期待・目標」を書き出すだけで、頭の中がクリアになります。
  • 3. 呼吸で“今ここ”に戻る:「4秒吸って8秒吐く」を3セット。副交感神経が優位になり、落ち着きを取り戻せます。

読者アイコン 読者:
早速試してみます!もし実践してみて難しかったら、LINEで相談したり、オンラインでサポートしてもらうことってできるんでしょうか??

クロ先生アイコン クロ先生:
もちろんです。マインドルートでは、個別にじっくりお話を伺いながら、その人に合ったメンタルアプローチをご提案しています。LINEで可能な範囲でご相談に乗ったり、より実践的なメンタルトレーニングをご希望の方には最初の一歩として、30分の初回体験もお勧めしています。

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投稿者プロフィール

畠山 博行
畠山 博行精神科医/マインドルート代表医師
2020年 東海大学医学部卒業。総合病院、離島医療、児童精神科などでの診療を経て、現在は急性期医療から在宅医療まで幅広い臨床現場に携わりながら、子どもから大人までのメンタルケアにも従事。

試験前やスポーツ前の緊張、不安定な集中力、やる気の波などに対し、スポーツメンタルトレーニングの視点を取り入れた自律訓練法や認知的アプローチを活用。オンラインで気軽に受けられるメンタル支援サービス「マインドルート」を運営。

「禁煙したいけどやめられない」「本番に強くなりたい」「緊張を力に変えたい」といった悩みに寄り添い、心と行動を整えるサポートを行っている。

また、「子育てがきつい・しんどい」と感じる方の悩みにも、自身の育児経験をもとに等身大の視点で発信。PubMedなどの論文を通じた確かなエビデンスに基づき、信頼できる情報をわかりやすくコラム形式で届けている。

所属学会:日本精神神経学会、日本神経精神薬理学会、かながわ地域精神科医会

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