子どもでもできる発表会前の緊張対策|緊張を味方につける3つの工夫
子どもでもできる発表会前の緊張対策、ある?
読者:うちの子、発表会の前になると「お腹が痛い…」と不安そうで、緊張に押しつぶされそうなんです。子どもでもできる対策ってありますか?
クロ先生:ありますよ。実際に2024年の研究(Davidら)では、子どもでも「考え方の工夫(認知的戦略)」を身につけることで、困難な場面でも落ち着いて行動できることが示されています。
ハタケ:不安や緊張は、発表のような「パフォーマンス課題」では当たり前の反応。大人と同じように、子どもも「緊張とうまく付き合う」ことがカギになります。
実生活で使える3つのTips
- 1. 緊張を「悪いもの」と思わない:「緊張するのはがんばってる証拠だよ」と前向きに捉える声かけを。
- 2. 3・3・3呼吸法:3秒吸って、3秒止めて、3秒吐く。緊張した時に気持ちを落ち着かせる習慣として練習しておく。
- 3. 前日〜当日のルーティンを一緒に決める:「靴をはいたら深呼吸」「舞台前に手をグー・パー3回」など、子どもが安心できるお守り行動を作る。
クロ先生:子どもは「失敗しちゃいけない」と思うほど緊張が高まります。だからこそ、「楽しんでいいよ」「声が出たらOK」と、結果よりプロセスを褒めてあげましょう。
ハタケ:親の安心した表情が、子どもにとって一番の支えになります。小さな成功体験を積み重ねながら、「緊張=乗り越えられるもの」と感じてもらえるといいですね。
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投稿者プロフィール

- 精神科医/マインドルート代表医師
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2020年 東海大学医学部卒業。総合病院、離島医療、児童精神科などでの診療を経て、現在は急性期医療から在宅医療まで幅広い臨床現場に携わりながら、子どもから大人までのメンタルケアにも従事。
試験前やスポーツ前の緊張、不安定な集中力、やる気の波などに対し、スポーツメンタルトレーニングの視点を取り入れた自律訓練法や認知的アプローチを活用。オンラインで気軽に受けられるメンタル支援サービス「マインドルート」を運営。
「禁煙したいけどやめられない」「本番に強くなりたい」「緊張を力に変えたい」といった悩みに寄り添い、心と行動を整えるサポートを行っている。
また、「子育てがきつい・しんどい」と感じる方の悩みにも、自身の育児経験をもとに等身大の視点で発信。PubMedなどの論文を通じた確かなエビデンスに基づき、信頼できる情報をわかりやすくコラム形式で届けている。
所属学会:日本精神神経学会、日本神経精神薬理学会、かながわ地域精神科医会
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