本ページは、精神科医・畠山博行(マインドルート代表医師)の監修のもとで執筆されています。

ワンオペ・仕事・育児で限界…心に余裕を持つためのセルフケア習慣とは?

ワンオペ・仕事・育児で限界…心の余裕をどう取り戻す?

読者 読者:仕事に家事、育児…全部一人で回していると、余裕がなくなってしまって、ちょっとしたことでイライラ。そんな自分にまた落ち込んでしまいます。

クロ先生 クロ先生:まさに「心のキャパシティ」がいっぱいになっている状態ですね。2025年の研究(Seddonら)では、感情調整を学ぶ家族向けグループ療法が、ストレスの緩和に効果的だとされています。

ハタケ ハタケ:つまり、“感情に意識を向けてケアする”だけでも違うんです。頑張り屋さんほど、自分の気持ちを後回しにしがち。まず「自分の余裕」を回復させることが、家族関係にも良い影響を与えます。

クロ先生 クロ先生:さらに、2024年の研究(Bollenら)では、「安定した愛着」や「身体的ふれあい」が子どもの脳や行動発達に良い影響を与えることが示されています。でもそれも、親の“心の余裕”があってこそなんですよね。

実生活で使える3つのセルフケア習慣

  • 1. 「3分だけ」のマイルールを作る:コーヒーをゆっくり飲む/スマホを見ずに空を眺めるなど、小さな自分時間を守る習慣を。
  • 2. 予定に「余白時間」を入れる:何も予定を入れない10分をあえて確保。脳の“切り替えタイム”として使いましょう。
  • 3. 自分に「やさしい言葉」をかける練習:鏡の前で「今日もよくやってる」と声をかけるだけで、自己共感力が高まります。

ハタケ ハタケ:大切なのは「休むための理由」ではなく、「休むという選択」。それが結果的に家族全体のバランスを整える力になります。

クロ先生 クロ先生:「今の私には余裕がないな」と気づくことから、セルフケアは始まります。まずは、自分の心にちょっと優しくしてみましょう。

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投稿者プロフィール

畠山 博行
畠山 博行精神科医/マインドルート代表医師
2020年 東海大学医学部卒業。総合病院、離島医療、児童精神科などでの診療を経て、現在は急性期医療から在宅医療まで幅広い臨床現場に携わりながら、子どもから大人までのメンタルケアにも従事。

試験前やスポーツ前の緊張、不安定な集中力、やる気の波などに対し、スポーツメンタルトレーニングの視点を取り入れた自律訓練法や認知的アプローチを活用。オンラインで気軽に受けられるメンタル支援サービス「マインドルート」を運営。

「禁煙したいけどやめられない」「本番に強くなりたい」「緊張を力に変えたい」といった悩みに寄り添い、心と行動を整えるサポートを行っている。

また、「子育てがきつい・しんどい」と感じる方の悩みにも、自身の育児経験をもとに等身大の視点で発信。PubMedなどの論文を通じた確かなエビデンスに基づき、信頼できる情報をわかりやすくコラム形式で届けている。

所属学会:日本精神神経学会、日本神経精神薬理学会、かながわ地域精神科医会

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