本ページは、精神科医・畠山博行(マインドルート代表医師)の監修のもとで執筆されています。

「学校のスピーチが怖い…」学生のパフォーマンス不安に効く対処法とは?

学生さんの「スピーチ不安」に専門家が答えます

読者アイコン 読者: 学校でスピーチをすることになったのですが、緊張で頭が真っ白になりそうです。どうしたらいいでしょうか?

クロ先生アイコン クロ先生: スピーチ前の緊張、誰でも経験しますよね。実際、多くの研究で「パフォーマンス不安(performance anxiety)」は学生にとって一般的であるとされています。

ハタケアイコン ハタケ: たとえば2025年の研究(Chenら, BMC Psychology)では、大学生が感情表現に差を見せる要因として、自己効力感の違いや社会的期待が影響していると報告されています。

クロ先生アイコン クロ先生: また、最新の研究(Winklerら, 2025)では「脅威予測エラー(Threat Prediction Error)」という考え方が取り上げられています。これは、"うまくいかないかも"という予測が現実と一致しない時、脳がそれを学習していく仕組みです。場数を踏むことで不安が軽減されていく根拠になりますね。

不安をやわらげる!実生活で使える3つのTips

  • 練習は「本番のように」:教室でのリハーサルや、家族の前での模擬スピーチをしておきましょう。
  • 「失敗しても大丈夫」のマインドセット:完璧を目指さず、自分の言葉で伝えることに集中しましょう。
  • 身体を使ったリラックス法:深呼吸、手を握って離す筋弛緩法などは、直前の不安にとても効果的です。

ハタケアイコン ハタケ: ちなみに、英語学習とスピーチ不安の関係についての研究(Zhou, 2024)では、長期的な学習によって不安が低下することも報告されています。継続は力なりですね。

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投稿者プロフィール

畠山 博行
畠山 博行精神科医/マインドルート代表医師
2020年 東海大学医学部卒業。総合病院、離島医療、児童精神科などでの診療を経て、現在は急性期医療から在宅医療まで幅広い臨床現場に携わりながら、子どもから大人までのメンタルケアにも従事。

試験前やスポーツ前の緊張、不安定な集中力、やる気の波などに対し、スポーツメンタルトレーニングの視点を取り入れた自律訓練法や認知的アプローチを活用。オンラインで気軽に受けられるメンタル支援サービス「マインドルート」を運営。

「禁煙したいけどやめられない」「本番に強くなりたい」「緊張を力に変えたい」といった悩みに寄り添い、心と行動を整えるサポートを行っている。

また、「子育てがきつい・しんどい」と感じる方の悩みにも、自身の育児経験をもとに等身大の視点で発信。PubMedなどの論文を通じた確かなエビデンスに基づき、信頼できる情報をわかりやすくコラム形式で届けている。

所属学会:日本精神神経学会、日本神経精神薬理学会、かながわ地域精神科医会

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