プレゼンで震えても話せる人になる!緊張を和らげるマインドとジェスチャー活用術
プレゼンで震えても話せる人の秘密――“震えてもOK”のマインドとジェスチャーの力

読者:あの…プレゼンが近くて胃が痛いです。準備しても、声が震えたり手が震えたりして…やっぱり自信ないと思われちゃいますよね?

ハタケ:その気持ち、よーくわかります。私も昔はマイクを持つ手がガクガクしてました(笑)

クロ先生:でもね、「震える=失敗」って思う必要はまったくないんです。むしろ、それだけ真剣な証拠。震えてもOKなんです。
「震えてもOK」なマインドって?
完璧に話すことをゴールにしてしまうと、少しでも震えたり詰まっただけで「ダメだった」と感じてしまいますよね。でも本当に大事なのは、“震えても伝えたい”という気持ちを持ち続けること。
2022年の研究(Cataldo et al.)では、セルフ・コンパッション(自分への思いやり)がパフォーマンス不安を軽減すると報告されています。「今、自分は頑張っている」と自分に声をかけるだけでも、緊張をやわらげる力になるんですよ。
じゃあ、震えたらどうする?――「身体で整える」ってアリなんです
実は、緊張が強い時ほど、頭でコントロールしようとするより身体を動かしたほうが早いこともあります。2023年の最新研究(García-Monge et al.)では、ジェスチャーや呼吸などを含む「身体を使った表現」が、スピーチ不安の軽減に効果があると実証されました。
特にジェスチャー(手振り)は、「緊張で固まった身体をほぐす」「自分の話にリズムをつける」「堂々と見せる」という効果があります。しかも、聞き手からは“自然で自信のある話し方”に見えることが多いんです!

クロ先生:「ジェスチャーって、相手に伝えるためだけじゃなくて、話してる自分自身を落ち着かせる“自己調整ツール”でもあるんですよ」
すぐできる!プレゼン緊張に効く3つの身体ワザ
- 1. マイクなしでも両手を使おう:自然なジェスチャーが出やすくなり、身体がリラックスしやすくなります。
- 2. ステージ上で一歩動く:立ち位置を少し動かすことで呼吸が深まり、堂々と見えます。
- 3. 声が震えそうなときは「手を開いて」話す:手のひらを見せる動きは安心感を生み、自分の呼吸も整います。
失敗じゃなく「伝えたい」が勝つ話し方を
プレゼンで一番大切なのは「完璧さ」よりも「伝えたい気持ち」です。手が震えても、声が震えても、聞き手は“それでも話し続ける姿”に心を動かされるものなんです。

ハタケ:震えるのは“話したい証拠”。その震えごと、あなたの声として届けていいんです。

読者:震えちゃダメじゃなくて、“震えながらでも話せる自分”を目指せばいいんですね…なんか、希望が湧いてきました!
最後に:あなたは「もう十分、がんばってる」
緊張はなくせなくていい。震えても話せた、それだけで十分すごいこと。ぜひ自分に、優しくしてあげてくださいね。
投稿者プロフィール

- 精神科医/マインドルート代表医師
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2020年 東海大学医学部卒業。総合病院、離島医療、児童精神科などでの診療を経て、現在は急性期医療から在宅医療まで幅広い臨床現場に携わりながら、子どもから大人までのメンタルケアにも従事。
試験前やスポーツ前の緊張、不安定な集中力、やる気の波などに対し、スポーツメンタルトレーニングの視点を取り入れた自律訓練法や認知的アプローチを活用。オンラインで気軽に受けられるメンタル支援サービス「マインドルート」を運営。
「禁煙したいけどやめられない」「本番に強くなりたい」「緊張を力に変えたい」といった悩みに寄り添い、心と行動を整えるサポートを行っている。
また、「子育てがきつい・しんどい」と感じる方の悩みにも、自身の育児経験をもとに等身大の視点で発信。PubMedなどの論文を通じた確かなエビデンスに基づき、信頼できる情報をわかりやすくコラム形式で届けている。
所属学会:日本精神神経学会、日本神経精神薬理学会、かながわ地域精神科医会
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